ブログ

親の免許返納について

2025.04.07

こんにちは!

Rich Heart藤原です。

私の両親もあと少しで70歳になり、免許返納に関して考えることが増えました。

本日はそのことについて話していきます。

高齢化が進む現代社会において、高齢者の運転免許返納は重要な社会的課題となっています。親が高齢になると、身体機能や判断力の低下により運転事故のリスクが高まるため、安全のために免許返納を促す必要が出てきます。しかし、免許返納は親の生活や自尊心に大きく関わるため、本人にとっても家族にとってもデリケートな問題です。ここでは、親の免許返納について、その背景や重要性、具体的な進め方、返納後の生活サポートについて詳しく説明します。

1. 高齢者の運転と事故リスク
高齢になると、加齢に伴って運転に必要な身体機能や認知機能が低下します。具体的には、以下のような変化が起こります。

視力や視野の低下
視力が低下し、特に夜間の視界が悪くなったり、対向車のヘッドライトがまぶしく感じたりします。視野が狭くなることで、歩行者や障害物を見落とす危険があります。

判断力や反応速度の低下
信号や標識、周囲の状況を正確に判断する力が低下し、ブレーキやハンドル操作が遅れることがあります。

運転技術の低下
ハンドル操作やブレーキ・アクセルの踏み間違いなど、運転に必要な動作が不正確になる可能性があります。

これらの問題が原因で、高齢者による交通事故が増加しています。特にアクセルとブレーキの踏み間違いや一時停止無視などが、高齢ドライバーによる事故の典型的な原因となっています。

2. 免許返納の重要性
親が免許を返納することには、以下のような重要な意義があります。

① 事故防止
身体機能や判断力が低下した状態での運転は、重大事故につながるリスクがあります。免許を返納することで、親自身が加害者・被害者になるリスクを減らせます。

② 被害者を守る
事故を起こしてしまうと、被害者を生むだけでなく、親自身も刑事責任や民事責任を負う可能性があります。免許を返納することで、他者を傷つけるリスクを防ぐことができます。

③ 経済的・精神的負担の軽減
事故を起こした場合、損害賠償や裁判費用などの経済的負担が発生する可能性があります。また、事故の結果として親自身が罪悪感や後悔に苦しむ可能性もあります。免許返納により、こうしたリスクを避けることができます。

3. 親に免許返納を促す際のポイント
親に免許返納を促すことはデリケートな問題であり、親の自尊心や生活スタイルに大きく影響します。スムーズに免許返納を進めるためには、以下のポイントに注意する必要があります。

① 感情的にならず、冷静に話す
「危ないから運転をやめて」と頭ごなしに否定すると、親は反発する可能性があります。親の気持ちを尊重しながら、落ち着いて話すことが重要です。

② 危険性を具体的に伝える
「最近ブレーキを踏むのが遅くなってきた」「交差点でヒヤッとしたことがあった」など、具体的なエピソードを交えて説明すると説得力が増します。

③ 代替手段を提案する
「運転をやめたら移動手段がなくなる」と不安に思う親もいます。タクシーや公共交通機関、家族による送迎、シニア向けの移動サービスなどを提案し、安心感を与えることが大切です。

④ 他の家族と協力する
子どもだけでなく、兄弟姉妹や親戚などと協力して説得すると、親も話を受け入れやすくなります。

⑤ 運転技能検査を活用する
警察署や自動車教習所で行われる運転技能検査を受けてもらい、客観的な評価を受けることで納得しやすくなることがあります。

4. 免許返納後のサポート
親が免許を返納した後は、以下のようなサポートを提供すると生活への影響を最小限に抑えることができます。

移動手段の確保
タクシー割引券や高齢者向けバス・電車の優待サービスを利用できる自治体もあります。自治体のサービスを事前に確認し、提案しましょう。

買い物や通院のサポート
近所のスーパーの宅配サービスや、家族による付き添いを提案します。

地域の移動支援サービスの利用
「デマンド交通」や「シルバーカーサービス」など、高齢者向けの移動支援サービスを利用することで、不便さを解消できます。

精神的なケア
運転をやめることは、親にとって「自由の喪失」と感じられることがあります。免許返納後も外出の機会を作るなど、孤独感を感じさせない工夫が重要です。

5. まとめ
親の免許返納は、親自身の安全だけでなく、他者を守るためにも重要です。しかし、免許を返納することは「運転する自由」や「自立の象徴」を手放すことでもあるため、親にとっては大きな決断となります。親の気持ちを尊重しながら、運転リスクを客観的に説明し、返納後の生活をサポートすることで、スムーズに免許返納を進めることができます。親が安心して免許を返納できるよう、家族全体で協力し、必要なサポートを提供することが大切です。